2008年2月19日火曜日

2月19日 Langeweile

2nd WEEK が始まりました。
今日のMENU
・本読み×3
・GAMEからの即興

3回目の本読みのあと、笛田さんと「退屈」の話をしました。
ビューヒナーの作品の中にはLangeweile(退屈)という言葉が多く登場します。
このLangeweileはもともとはLong while=長い間という語源があるようです。
時間が長く感じる(長すぎる)→退屈 ということになります。

ビューヒナー死後に発表された小説『レンツ』でも、この「退屈」が一種のキーワードとして登場しています。

   本当に僕があなたのように、気持のいい暇つぶしが見つけられるほど
   幸福ならいいんですが、それなら時間をうまく埋められることでしょう。
   すべては怠惰だからですよ。大抵の人は退屈だからお祈りをする。退
   屈から他人に惚れる人もいます。三番目の奴は道徳的になり、四番目
   は悪徳に耽る。ところが僕はどれでもない。全然駄目です。自殺する気
   さえないんです。自殺も退屈すぎますから!     
                    (『レンツ』岩淵達治 訳 岩波文庫 2006)

『ダントンの死について』の中でも、男1は「退屈」を告白し、声4は男1の革命への行動も彼の「暇つぶし」にすぎないことを指摘しています。
この「退屈」は、世界への絶望に近いものでしょうか。
Langeweileという感覚はどこへいくのでしょうか。



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