2008年2月18日月曜日

お休みⅰ

本日、稽古はOFFです。
iwatoには行かず、自宅でテクスト読みの作業。

合間に、小倉孝誠『<女らしら>の文化史』を読んだ。
『ダントンの死』と直接的に関係のある内容ではないのですが。

年明けごろにビューヒナーの『ダントンの死』を読んだときに気になったのは、
マリオン・ロザリー・アデライドの3人の高級娼婦たちの存在でした。
革命という時代と娼婦の存在はどこで触れ合い共鳴するのか、またはしないのか。
ジュリーやリュシールというほかの女性登場人物も含めて『ダントンの死』の中で「女性」はどのような役割を持っているのか。

一般的にマリオンとういうキャラクターには、ヴィクトル・ユゴーも描いた歴史上の娼婦マリオン・ドロルムの名前が影響しているのだと言われているそうです。
マリオン・ドロルム(1613~1650)は高級娼婦(クルティザーヌ)としてサロンを開き有名になった女性です。
彼女のサロンは「官能的で、肉体美の栄光のために新しい犠牲を捧げる祭壇だった」とも言われています。
生涯最大の恋人はルイ13世の寵臣サン・マールで、二人は1640年に結婚する。しかし、サン・マールはこの結婚がもととなり(?)、叛逆罪で処刑されてしまう。ユゴーの描いたマリオン像は史実とは異なっているようで、実際にはマリオンはサン・マールの死にそれほど打撃をうけていなかったとか。。。

『ダントンの死』の読者もあるいはマリオンの名前を覚えていたかもしれません。
とはいっても、
『ダントンの死』を読む上で、マリオンのエピソードを史実だけから解釈するわけではないし、
『ダントンの死について』になれば、「女」の一連の流れをどう読んでいくのかはまたちょっと違う(きっと)。
たとえば、「女」はどうして部屋を自由に出入りできるのか。
どういう関係性において、「女」が自分のエピソードを語っているのか、なんていうのは分らないのです。

ということで、明日からの稽古がまた楽しみになる、そんな1日でした。
今日は、学芸川口智子の独り言。。。

参考:川田靖子『十七世紀フランスのサロン』

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